失語症記念館
交差点

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「診療報酬改定」
障害者は泣いている


忘れな草友の会 会長  森川隆二

2006年05月:

 私は1998年9月.脳内出血発症。後遺症は右片麻痺(右上肢全廃).失語症があります。
 発症以来7年が過ぎましたが、左足と腰に負担が掛かり、坐骨神経痛に悩まされています。何とか杖歩行を維持していられるのは、真面目にリハビリに励んだお陰と思っています。
  しかし、4月から医療保険の改訂により、一部の患者さんを除いて、障害者のリハビリが発症後180日を上限として受けられなくなりました。
 私の場合も当然リハビリを受ける事が出来なくなりました。
車椅子の生活には絶対なるまいと、某脳外科のリハビリ室と、整体を中心としたデイサービスに通っていましたが、4月からは腰の牽引と患部に低周波を当てるだけになりました。
 腸閉塞による2週間の入院生活もあり、 今まで維持されていた体力がアッと言う間に落ちて、日課としていた一時間の 散歩も最近は出来なくなりました。
この様な事態が続けば、車椅子の生活になり、やがては寝たきり老人になってしまうのではと危惧しています。
 失語症や構音障害の方々は、もっと深刻な状況におかれるのではと感じています。言語の回復には、長期的な治療が必要な事は誰でも知っているでしょう。
 私達「忘れな草」の仲間には、何年も掛かってやっと自分の名前が出るようになった方が沢山いらっしゃいます。
 半年やそこらで言語療法が打ち切られれば、これは「一生喋るな」と言われるのと同じです。
 言語障害者に対するグループ指導も出来なくなるのではと心配しています。
 今は言語聴覚士の先生方のボランテイアに頼っているのが現状です。
 厚生労働省曰く、「リハビリで目覚ましい効果が望めるのは、発症から半年間程度」「効果が明確でないリハビリが長期間続けられている」「医療費の抑制」等々。
 私達からすれば、「リハビリが分かっていない」「リハビリに対する考え方が違う」としか言いようがありません。
 今回の改訂によって、人間として生きる喜びを奪われ、寝たきり老人の増加を招く事は目に見えています。 医療費の抑制とはならず、かえって老人医療費の増大につながって行くのでは、と考えるのは私だけでしょうか。
厚生労働省は、「老人医療費を抑制し、介護保険で」の方針を示しています。
 しかし、老人保健施設は常に空き待ちの状態。
 特に言語のリハビリに関しては、言語聴覚士の先生が、全国で一万人に満たない現状では、何処の施設でもスタッフ不足が否めません。
 言語障害に悩む患者さん、特に急性期を過ぎ回復期に向かわれた方々の心配は大変だと思います。
 福祉国家とは名ばかりの今回の改訂には、多くの障害者のため息が聞こえてきます。
 言語に障害のある同病者の皆さん、せめて少しでも会話が出来るような仲間を作りましょう。
 そして、国がやってくれなければ、小さな事でも自分達で出来る事を実践して行かなければと考えています。
 それが将来国を動かす力となり、日々生まれて来る私達の後輩の為に、何らか の一助となってくれればと祈る毎日です。
        2006/05/13記

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