失語症記念館
素敵な人々

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倒れて生きて三年

栗原 利雄空白
葛飾区在住空白
作品集:倒れて生きて三年(1999年)より空白

2001年 6月:

サラリーマンであった私は、平成7年11月8日朝、7時50分、着がえの途中、頭の中心を保つことができず船に乗っているような感じで大きく揺れて、突然倒れてしまいました。
「脳内出血、右半身麻痺、失語症」の診断結果が下りました。
最初の3ヶ月は生きたい、生きようという気力もなく、ただただ茫洋としていたのです。
平成8年2月13日転院した東京都リハビリテーション病院で言語の吉田恭子先生との出会いがあり、記憶力と考える力を少しずつ引き出していただき、勇気と自信をも芽生えさせていただきました。
平成8年5月18日病院を退院した足で、言語の先生から聞いていた、左手だけの作品展「命の灯ふたたび」を見に松戸市文化ホールにタクシーで行きました。
倒れて生きて三年-1
そこには書・絵画・工芸と病気と闘いながら“なんでこんなに素晴らしいのが出来るのか”と車椅子の上から感動を受け、“もしかしたら、自分でもなにか出来るようになれるかも知れない、でも無理だな”と思いながら帰途につきました。

葛飾区の「出前教室」書道を受講し、心身障害者福祉会館に通所しながら、絵手紙を習いそして一年、二年と時が移り変わっていきました。
倒れて生きて三年-2
車椅子に乗っていたとき、杖をついて歩きながら、花や木や小動物との小さな出会いがあり、やっと何が大切なのか気づき始めたのです。
生きることの喜び大切さを自然から学びつつ、それを書や絵に描いて試行錯誤をしながらも前に、前にと向かって進みだしました。

妻がいて、良き友人との出会いがあって協力があり、一冊の本が生まれたのです。
倒れて生きて三年-3
◎ 今年の秋(11月9日〜12日)には、
「倒れて生きて三年、そして三年」のタイトルで、2回目の個展を
葛飾区の「かつしかシンフォニーヒルズ」にて行う予定です。

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設営者:後藤卓也
設定期間:2001年3月15日〜2001年12月31日
管理:記念館
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最終更新日: 2009/09/10