失語症記念館

国家・政府が諮問すると思われる機関
日本高次脳機能障害学会(旧日本失語症学会)

 

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2007年12月06日:日本高次脳機能障害学会(旧日本失語症学会)


全国失語症電子メールの会有志各位殿
                        日本高次脳機能障害学会事務局

 前略ごめん下さい。
 過日お問い合わせの件につき、事務局で検討させていただきました。
 当学会が国家・政府の諮問機関になるかどうかは不明ですので、お問い合わせの件については、公式の学会の認識として委員会を立ち上げるなどして意見表明をすることは現在は差し控えたいと存じます。
 つきましては、事務局サイドでこれまでの経緯などを踏まえ、一般的な考え方を申し述べます。
疑問1:「どうして失語症には1級や2級がないのでしょうか」の回答 :

 このことについては、当学会でも厚生省(現厚生労働省)に、失語症が深刻な障害であって、1または2級に該当しうる症例が多数おられることから、1・2級の等級を設置して欲しい旨意見表明をしたことがありますが、障害等級の改定時期ではないとの事で、実質的には取り上げられなかった経緯があります。障害等級認定制度の改変は厚生労働省が専ら行うことで、いまだ失語症に関する障害認定の変更がなされないまま今日に至っています。
 今後とも、関係各方面から厚生労働省に対し要望を出していく必要があると考えます。
疑問2.「外部から見えない部分はどうなるのでしょうか」の回答:

 お申し越しのWHOの診断基準については、厚生労働省でも勿論承知していることであり、施策の方向は「ICF」の考え方に向かって努力はされていると考えられます。しかしながら、施策はいまだ「ICF」の考え方に追いついていないのが現状ではないでしょうか。現実には「高次脳機能障害」に対する施策のように、「外部から見えない障害」についても、厚生労働省の施策は進みつつあると感じています。今後とも関係者がその障害に対する施策について、要望を厚生労働省に提出していくことが大切と考えられます。
疑問3.「法律に失語症と言う用語が使用されていない。失語症は死語(廃語)になるのではないでしょうか。」の回答:

 ここでお問い合わせの「法律」が何を指しておられるかわからないので、お答えがしにくいです。「失語症」と言う言葉は学問的には確立している用語であり、死語になるとは考えていません。
 以上が、当学会での一般的な考えです。
 今後厚生労働省から諮問があるようなことがあれば、誠意を持って対応したいと思います。

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