失語症記念館
失語症と障害  

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1.はじめに

2007年09月07日:後藤

「失語症(失語症者)は障害(障害者)だ」と云う理論・根拠などがあるようでないようなことになっている」ことに気が付きました。
この度、失語症記念館では新しいテーマ 「失語症・障害」を掲載することにしました。

取りあえず、まとめましたが、知識やデータがなく手をつけることが出来ない話を数多く残しています。 皆さんのお手をお借りしてまとめたいと思っています。

毎日の行動で失語症は障害だと云う話がありましたらメールしてください。 また、ST・その他の方は、”失語症は障害” に関するものがありましたらメールください。
よろしくお願い致します。
2.

2007年09月09日:谷川

こんにちは!後藤さん、谷川です。
失語症は障害ですか?と言う質問ですが、障害でなかったら何でしょうか?
私のように手足が不自由て゜、且つ失語症になっている者もいます。人それぞれなのですが、失語症は、言語の障害の一種ではないでしょうか?そのために、言語聴覚士が国家資格の権利を取ったし、各病院・施設で言語聴覚士が居なければならない組織になっているのではないですか。平成9年12月12日の国会で「言語聴覚士法」が成立しました。言語は人間が生活を営む上で無くてはならない意思伝達の手段でもあり、思考の手段でもあります。
会話パートナーが必要だと言うのも、診療報酬改定で集団訓練が廃止されたのも、脳血管疾患のリハビリに180日と言う日数制限を設けたのも、再度検討して貰いたいと言うことなのです。
私は、学者でもなく、施政者でもなく、単なる一障害者なのです。ですから失語症は障害か?と言う話しは私には論外です。しかしその者が「失語症は障害だ」と言うのです。たとえば市身障協会で民生委員の会に一つの障害者団体の失語症部門として、発言しているのは、紛れもなく障害者の団体と認められているからなのです。

3.

2007年09月09日: 後藤 

こんにちは 後藤です。メールありがとうございます。
私も失語症は障害なのだと思っています。 ところが、「障害者と云うものは・・・」 と学識経験者が云っているのです。

こう云うものには、地道にデータを積み重ねなければ対抗できません。
一歩下がって、
”障害はその程度により等級を作っていますが、失語症はどうなっているのだろうか”
”失語症の等級を分ける基準は法律などで決まっているのだろうか”
”患者はこんなことに困っている、問題にしている”
などデータを収集しなければと思っています。
その辺を先ずは明らかに出来ないものだろうかと、このテーマを選びました。
よろしくお願い致します。

4.

2007年09月09日: 横田 

皆さん 今晩は!横田です。
「失語症(失語症者)は障害(障害者)だ」と云う理論・根拠ですが、私は谷川さんの”障害でなかったら何でしょうか?”に賛同いたします!

良く使われる語句ですが
”失語症は、脳卒中や脳外傷等による脳の損傷により、社会生活の基本的な部分、 「話す」「書く」「聴く」「読む」「計算」などの機能が 障害された状態で、コミュニケーション能力が障害された上、 手足のマヒなどの後遺症を残す場合も多く見られます。”
の通り、人間の基本的な部分ですが、その症状はまちまちです!

私も病気になって16年が経つのですが、まだ色々な面で障害が出て本当に参ります。
何か、一般には失語症は話しが出来ないというだけで、ほかのものは余り出て来ません。

それから、身体障害者で次の点でも困っています。
1 エスカレータ
  乗る時、降りる時、足が出なくて、まごまごして困っています。
     2 選挙の投票
  投票用紙に書く時に、文鎮か何か重しになるものが欲しい   管理委員会ではそのような対策はしているのか?
  今度、聞きに行こうと思っている!
まだまだありますが、皆さんの困ったことは?
それではまた。

5.

2007年09月10日: 松岡 

松岡です。
谷川さん、横田さんが云われるように失語症者だと思っています。
私たちも(最初は○○県失語症有志の会、3年前から○○県失語症友の会連合会)5〜6年前から、○○県「障害者当時者・家族団体等との意見交換会」に出席しています。
失語症者は、他に何かあるのでしょうか。?

6.

2007年09月10日: 谷川 

松岡さん、横田さん、私の意見に賛同してくれまして、誠に有り難く思っております。

横田さんの質問の中に、選挙の時に文鎮が必要なので、そのことを言っているが、未だに解決されない、との質問意見が載っていましたが、私どものような田舎の片隅でも、文鎮ぐらいは用意してあります。その選挙の間たとえ一人でも、必要だと思っているなら、用意しておくのが選挙管理委員会の責任なのではないでしょうか。この件に関しても努力してください。
エスカレータの乗り降りも、横田さんの言うとおりなのです。健常者(私はこの言葉を使うのは嫌いです)の方は何とも思わないでしょうが、我々障害者には、エスカレータにも気を使わなくてはならないのです。

私は私のメールの中に、民生委員との会議のなかで・・・・・とありますが、それは新潟地震を切っ掛けに、救出を地元の人の他に、民生委員の方にお頼みしてはどうかと言う声が、身障者協会の中にでまして、それ以降、事あるごとに、65歳の一人者の他に障害者を助ける方法が無いかと問い続けているのです。参加している民生委員の方たちは、それに理解を示して、事が起こった後では何にもならないので、一時も早く対処しなければならないと言ってくれています。そのことを書けば良かったのだけれど、私の一人よがりでもうそのことは皆さんご存じだと、分かった振りをしたのが悪かったと思います。ご免なさい!

7.

2007年09月10日: 後藤 

皆さん こんにちは!後藤です。
基本的には、皆さんのご意見に賛成しています。

ただ、ご理解していただきたいことは、一般世間の人々は失語症について頭に入っていないことです。
失語症者が約50万人いるとしましょう。家族・ST・関係者を入れて2倍強の人が、失語症を理解しているとすれば 合計約100万人いることになります。
日本の人口は約1億2千7百数万人(127,767,994人、平成17年国勢調査)ですから、失語症を理解されている人は日本中の人の中で
1,000,000/127,767,994×100=0.78%
約0.8パーセントと云うことになります。
この試算のパーセントが世論を動かすことが出来る数字でしょうか・・・。

「”目が見えない。耳が聞こえない。” そう云う人が障害者なのです。」と云う学識経験者がいるのです。
このような方の力は無視することは出来ないと思うのです。

現在私は、身体障害に纏わる制度に助けられています。
しかし、身体障害と共に、失語症に引っ張られて、世間・会社・友から疎遠になっていることが多いと思うのです。(友の会は別)
「身体障害を除いて、失語症は障害である」ということ、例えば
”障害はその程度により等級を作っていますが、失語症はどうなっているのだろうか”
”失語症の等級を分ける基準は法律などで決まっているのだろうか”
”法律では失語症と云う文字はどこかに記載されているのだろうか”
などと、
”患者はこんなことに困っている、問題にしている”
”世間・会社・友から疎遠になっている”
などメールを投稿してください。

何方様でも結構です。下の”お問合せ・ご連絡”ボタンを利用してください。

8.

2007年09月11日:谷川 

後藤さん!お早うございます。
後藤さんがメールで書いた、学識経験者とは、その地区ではどんな人なのですか?
目が見えない、耳が聞こえない人だけが障害者なら、他に心臓ペースメーカーとか車いすに乗っている人、口頭摘出者、脳血管障害者などは、どう言えばよいのですか?
目が見えない人、耳が聞こえない人以外は、障害者と言えない根拠だとか論拠を、堂々と言って欲しいのです。
そんな人が学識経験者だとしたら、むしろ学識経験者と言われる人は、その程度の人なのかと、世間の人に疎まれるのではないでしょうか?学識経験者と言われる人は、そこら中に一杯います。チョットした団体、社協、公私ともに学識経験者は沢山います。ですから学識経験者と言えども一市民と何ら変わりはないのです。その一市民から障害とは何かをジックリと知らしめなければならないと思います。
従ってそのような人に、如何に数字を羅列しても、意味がないのではないのではないでしょうか?
少くなくとも、少しずつ少しずつ万遍なく数字を積み重ねていくしか、方法が無いのではないかと私は思うのですが如何ですか?
私たちは、歩いている時、横断歩道の白線が、もっと細い線で、塗って無い所が廣くなれば、それだけ歩くところが広がるとおもうのです。
雪道で角地を通るとき、角の雪がうずたかく積み上げられていて、車でも歩くのも大変困っている、信号機は健常者向きで、我々障害者には、途中で信号が変わり、危ない目に遭っている、と幾らでもある。これが全障害者から聞くとなると、数限りなくあると思う。

9.

2007年09月11日:森川 

千葉市   森川です。
 後藤会長殿 ご苦労様です。記念館への投稿です。

私が会長を務めている「○○友の会」には、四肢の何処も後遺症は無いのに、言語だけに後遺症がある会員がいらっしゃいます。
発音が上手く出来ない、文字が書けない。言われる事は理解できる。
食事で口が思うように動かないので、小さな鏡を携帯して、テーブルに置いて食事をしています。
しかし、この方は障害者手帳の対象にならないのです。
もう一つ、笑えない笑い話です。
会員の住む千葉県の某市の福祉課での話。
この方も肢体に障害がありませんが、話が考えている方向に行かない症状があります。

福祉課の職員曰わく「失語症って何ですか?」。 会長が言っておられる 0.8 % は、この様な信じられない場所で、信じられない事があるのです。
昨日も旅行の視察先の営業の方に、「此の失語症友の会かどの様なかいですか?」と問われました。
失語症について少しお話をしてきましたが、機会あるごとに、当事者や家族が語って行くしか方法はないのでしょう。

10.

2007年09月11日安藤 

後藤様・皆様へ、
 今回の後藤様の9/7付けの投げ掛けメール・「失語症(失語症者)は障害(障害者)だ」と云う理論・根拠などがあるようでないようなことになっている」ことに気が付きました。
この度、失語症記念館では新しいテーマ 「失語症・障害」を掲載することにしました。
「”失語症・障害”のページ 」は、とても素晴らしいお話だと思います。
果たして私達は良く口にする「失語症」に関する定義を明確に理解し、世の中に腰を下ろして、その立場の説明と待遇改善をアピールするのにはこの投げ掛けを理路整然とする必要があると思います。

この問題・失語症記念館の充実には、言語聴覚士?等の専門家の方々の応援が不可欠です。一年掛りで論議して、制度の拡充等次のステップに取組んだらどうかと考えます。  

11.

2007年09月11日:松田 

後藤会長が問題を提起され、これを良い発火点として失語症者が障害者か否かの議論が沸騰していますが、会長が例として出されたいわゆる有識者なる人物はもちろん頭が前時代的人物で批評する気にもなれません。
ただ、これに類する考えの市民がまだまだ居られるのは事実ですから。もう一度我々自身が失語症が障害等級の最高が3級だという事を自覚し、世の中にも機会あるごとに知らしめましょう。

振り返ると私が失語症になった頃は体が良ければいくら全失語でも障害等級は4級止まりでした。それが連合会が出来てから半世紀たってようやく1級上がって3級になったのです。この3級止まりだという事も腹立たしい限りで もっと上限を上げるよう、機会あるごとに今後も訴えますが、この1級上がるにも諸先輩やご家族・STの方々の涙ぐましい努力があったことを忘れないようにしましょう。

私は常に機会あるごとに訴えているのですが「普通の失語症者は二重苦を背負っている」のです。
あのヘレンケラーほどではないにしてもそこらの「目の見えない人や耳の聞こえない人よりも」多くの障害「脳の言語野が障害を受けて関係機能全体がやられる・体の手足をつかさどる脳機能の障害」を背負っているのです。もちろん軽重はありますが、この考え方は世間に通用するでしょうか、STの方々のご意見を聞かせてください。

いずれにしても「目が見えないとか耳が聞こえない人」だけが障害者だなんて言っている人がまだ現実にいるなら投書でもなんでもして論戦を挑みたい気持ちです。
        とにかく我々自身が自覚して頑張り ましょう。
                 全国失語症友の会理事長  松田正久

12.

2007年09月13日:安藤 

私が脳卒中を発症して12年近くになりますが、障害の認定と世の中の援助そして障害者自身の取り組みがどうあるべきかについて考えて来ました。
これまでの失語症の大会でもそれなりに勉強になりましたが、「失語症者は障害者ですか?」の質問は目から鱗が落ちる様な質問だと感じました。

「前時代的人物」で片付けてしまう「失語症者は障害者ですか?」の質問の真意を掘り下げて、改めて考え直そうと言う見方・取組みが日頃の私達に欠如していたからではないかと私は考えます。

前時代的人物」はひよっとすると、
「どうですか 失語症は健常者と見分けが付きませんが生活を円滑に行って行くうえで大きな障害があり、社会はそれなりに適正に配慮をしていますか?
例えば失語症の障害についてどの様に生活に支障があり・社会はどの様に判定し・どう対応しているかをオーソライズした文書はありますか?
現状に不満や改善希望はありませんか?あるならどう云う内容でどの様に改善しようとしていますか?共に考え、適切な改善に協力しても良いですよ。」
と言う意図があるかも知れません。

私の考では全失語は2級でそれより軽度は3級が妥当ではないか考えており、障害厚生年金の等級も障害の不利益をカーバーするものであって欲しいと思います。

先ずは失語症記念館の「失語症の障害等級」を補完したら良いとは思いますが、連合会のHPでも失語症者の権利としての障害等級に関して過去と現状そして、各種の改善計画と課題を整理して載せたら如何でしょうか?

色々調べて問題を整理して、その学識経験者とやらを説き伏せて、メディアの応援を得て関係監督機関と折衝する位の気概が無いと又半世紀が経ってしまうかも知れないと思います。

連合会のホームページは後藤が担当しています。本年2007年6月にやっとホームページの容量が拡充され、ページ数を広げることが可能になりました。これから連合会と打ち合わせしていきたいと思います。
13.

2007年09月13日:言語聴覚士 小薗 真知子

失語症と制度

14.

2007年09月16日、18日:安藤 

私は今から11年前に発症8ケ月経ったリハビリ入院中にリハビリ担当医師の判定で○級○種の障害者手帳を交付してもらいましたが、障害名は「脳出血による右上肢の機能の全廃(○級)、体幹機能障害(右下肢全廃含む○級)」となっています。

それから2年半して復職しましたが、実は給料以外に障害厚生年金を頂いておりこの裁定等級の記載書類にどの様に書かれていたかは書類がどこかに行ったので不明です。でもこの年金の支給は助かりました。障害者手帳の記載事項の確認はありませんでしたが、障害厚生年金ではお金がからむので3年毎に現況報告で整形外科医の診断書を提出していました
私の読んだ失語症者の闘病記では数年して回復した例が実際に報告されていますが、その原因は言語野の脳内での新規形成がなされたことによるのではないかと解釈しています。いずれにしても私はリハビリでは構音障害としてSTはしてもらいましたが、失語症と言う障害との認定を受けていません。

どうも失語症の障害認定の仕組みは、定義もリハビリの仕方も含めて一般に理解されていないのではないでしょうか。


15.

2007年09月18日:安藤 

障害であれば現在の福利・厚生の仕組みとして救済の手が考えられていると思いますが、この事は与えられた権利として主張したら良いと思います。
でもそれが整理された物が無いので、失語症記念館は貴重な存在だと思います。 

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設定期間:2001年3月15日〜2001年12月31日
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