失語症記念館
失語症と障害2  

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1.

2007年09月17日:鴨田

”どうも失語症の障害認定の仕組みは、定義もリハビリの仕方も含めて一般に理解されていないのではないでしょうか。”とメールありました。(「失語症と障害 」の14を参照)

 「言葉の海」2006年夏号の「私とパソコン」にも書いておきましたが、私の発症は交通事故によって脳が損傷したことにより起きました。
私が歩いて帰宅途中のところを、後ろから来た車に撥ねられました。 翌朝の新聞紙面に、「意識不明の重体」、と書いてありました。 救急病院のカルテによると肋骨骨折・左下腿骨折・肺挫傷・脳挫傷でした。

私自身事故に遭ったと気づいたのは、それから一ヶ月後になってからでした。 そして間もなくSTによる訓練が始まりました。訓練の様子は皆様方承知の通りです。
この事故から半年後に病院を退院し、しかしそれでも言語訓練は続けました。 一年後、言語訓練の終りを待って身障者手帳の交付を試みました。
その前に、MRIなども含め精密検査を行いました。 MRI画像を見ると、明らかに左脳前頭野に死滅した痕がありました。

これに対し担当医は
@左脳にある死滅した痕は今回の交通事故に因って起きたものかどうかは分からない。
A言語は、普通にしゃべれる。
B複雑骨折の痕はあるものの、手帳に累計するにはあたらない。
ということで、身障者手帳はもらえませんでした。健常者と同じになったのです。

しかしながら、私がかって培った能力が落ちました。例えば漢字。
小学生の頃、指に鉛筆のタコが出来るまで書いて覚えた漢字。それが充分に書けない。
その他計算力、言語力、判断力が落ちました。 障害認定の仕組みに、「かっての自分」の反映がないと思うのです。

事故後一年を経過して、元の職場に戻ろうと思ったのですが、断念しました。
それは言語力、計算力、判断力において従来の自分に戻れなかったからです。 会社側の判断もあり、早期退職をしました。
国の方針で、障害者に認められなかったことが返す返すも残念です。
私の発症は1994年4月6日(交通事故)、当時52歳。現在は65歳になりました。

2.

2007年09月17日:言語聴覚士 小薗 真知子

高次脳機能障害という言葉が、使われるようになったのが平成11年頃からです。   以下に、東京都の高次脳機能障害対策のホームページを参考にして下さい。

1.東京都議会定例会での「高次脳機能障害者対策」質疑
 2000/12/08
〇十六番(木内良明君)


2.ページの下部
 00.05
東京都全国初の実態調査 都内の高次脳機能障害者数は、4,177人(推定)


3.

2007年09月17日: 谷川 

身障手帳の等級のことですが、私は、○○市身障協会の人から、あなたはこのままの手帳でよかったら、失語症にはならないですょ、と言われ、改めて手帳に見ると、脳梗塞で右上肢の全廃(○級)と右下肢機能の著しい障害(○級)で歩行は100mと書かれ、等級は○ 級○種でした。
それでこれは可笑しいと言うことで、改めていま行っている病院の先生に言ったところ、PTの判定があり、言語機能の著しい障害(○級)があると言うことで、○級○種になりました。
しかし、それまでの20年間は、私は失語症だと思っていたのが、そうでないと知っていたら私は、失語症の会長なんて引き受けていないと思います。

完全に最初の病院の先生とPTが、私の等級を間違ったままでいたのが、その原因だと思います。それが最初から○級○種なら、お金が絡んでいるたけに、どのようになっていたかを思い、残念でなりません。
失語症には列記とした障害の等級があるのです。それを10数年前とか20数年前に取った者達は、その後制度が変わったのを知らないで、そのままの等級で過ごしているからだ思います。

何故かと言いますと、社会保険事務所では、旧保険者とか新保険者とか区別した呼び方で接しています。それは何時からそうなったのですかと尋ねたら、(これが正しいか分かりませんが)8〜10年前からそうなったとの返事でした。

何れにしても、こちらから申請しなければ、障害者には何にも知らせがないのです。これはいま盛んに言っている年金の問題と、構造は変わらないと思います。

4.

2007年09月17日: 横田 

障害者手帳の障害名には、担当医師の判断で○級○種の障害者手帳を交付、障害名は「脳出血による右片麻痺(体幹機能障害)(○級)と言語機能喪失」です。
2年間は話しが出来ませんでした!

それでも復職(前と違う職場)して、皆さんのお世話になりながら、少しずつ話しが出来るようになりました。10年勤務しました。
そのまま退職してたら、話しはもっと遅かったと思います!

それから教職員関係(共済)は、給料以外は貰っていません。
働いているので、障害の欄の記入は※印で、金額が記入出来ないようになってます。
でも3年に1回現況報告で担当医の診断書を提出していました。

何か職場によって差異がありますね!


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