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昭和62年の夏、木場に引越してから3年目の夏。
毎日、毎日動く大東京、バブルの胎動の予感を感じていたのかもしれない。
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昭和62年8月 |
夏の夜にベランダで行う線香花火もいいが、何て云ったって花火大会の花火がいい。
夜空に高く舞い上がり、赤や青や黄色の星が降り、ロマンが大きく開くペイジェント。
両国や江戸川の花火大会など、江東の夜空(?)を染める花火は、毎年見ても見飽きない。
八階の窓から見ると、去年と同じ町並みが見える。
「オーイ、花火が始まるゾ・・・」
「玉屋ぁ・・・」
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何かが変である。
半分位ビルの蔭に隠れて見えないのである。
去年は結構見えた花火が、見えなくなってしまったのである。
こんな処にビルを造るなんてしょうがないなぁ。
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東京てぇ云う処は、動いているんだなぁ。
いや、自分自身が動いているんだ!
一年が経ったんだ。 |
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掲載した文は、原文のままで載せました。
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